2018年2月16日金曜日

沖縄O-1グランプリ2018① ないちゃー、スタジオ観覧に当選せり



沖縄では毎年1月2日に「O-1グランプリ」というテレビ番組があります。予選を勝ち抜いた芸人が生放送でネタを披露し、沖縄のお笑いの頂点を目指して戦うんです。



第一回大会の優勝者は、じゅん選手が所属しているオリジンコーポレーションの「しゃもじ」。今は本土を拠点として活躍されてます。第二回大会からは同事務所の「こきざみインディアン」が三連覇。同事務所内で一番最近に優勝したのは2012年の「ベンビー」。司会を同事務所の「ひーぷー」さんが担当してからは、まだ優勝者が出ていないとのこと。

当日出場できるのは9組。最終予選で8組を選び、最後の1組は「ひーぷー☆ホップ」という番組で行われる敗者復活戦で選ばれるしくみです。

今年のじゅん選手は、「じゅんとすけ」というユニットで出場しました。同じ事務所の同期芸人「しんとすけ」とタッグを組んだんです。

といっても、O-1の為に急きょユニットを作ったわけではなく、彼らには、これまで2年間にわたって、毎月一回、普天間で合同ライブを続けてきたキャリアがあります。初回は2016年1月15日金曜日。これは第一回目のフライヤーです。



大阪開催のものも含め、私はこれまでに何度か「じゅんとすけ」のお笑いライブを観てきたんですが、3人でやることによって、一人ひとりの個性がより一層輝くんですよね。


言葉が分からない人をどう笑わせるか、というハードルがあるけれど、じゅん選手には島言葉を使ってネタを打てる強みがある。

しんとすけのしんさんは、とても舞台映えする演技力を持っており、観客を惹きつけるコントができる。

首里石嶺さんは、場の空気を読んで当意即妙なレスポンスが必要とされる場面、例えばインタビューや生放送などもそつなくこなせる。

昨年まではじゅん選手はピンで、しんとすけは2人でそれぞれエントリーしてきました。手元に残っている画像を貼ってみます。ネットで拾わせてもらった画像ばかりで申し訳ありません。


<2017年に向けての予選>

 




<2016年に向けての予選>





<2015年に向けての予選>




<2014年に向けての予選>




昨年度(2017年)のじゅん選手のツイートが残っています。





・・・そして。
2018年の最終予選結果がこれだ!



ところが、ですよ。O-1グランプリは沖縄ローカルですから、県外のテレビでは観られないんですよね。ひょっとすると誰かが後からyoutubeにupなさるかもしれないけれど、確実に観たければ沖縄に行き、テレビが見られる場所にいる必要があります。

さてどうするかな。2日は仕事なんだよな。

そう思ってた矢先に、スタジオ観覧者の募集が行われ始めたんですよね。沖縄テレビのHPからの申込です。

沖縄と関係のない人間を会場に入れてくれるだろうか。応募しても落とされそうだ。

この番組では完全視聴者投票で勝敗が決まるシステム。観覧者も1票投じることができます

今回はうちなーぐちを使う芸人が2組出ます。なおさら県外の人間に1票の権利を与えてくれるだろうか。

でも万が一当選したらこんなに幸運なことはない。落ちてもいいや、どうせ仕事だし・・と思いながらとりあえず応募だけはしてみました。

住所氏名などを書く欄、観覧希望者が1人なのか2人なのかを選ぶ欄、さらにその下に「番組へのメッセージをどうぞ」欄。

県外の人間が沖縄のお笑い番組を観たいと思った理由をストレートに書きました。

東京キー局のお笑いは日本のほぼどこででも見られます。でも沖縄のお笑いは沖縄に行かなければ見られない。沖縄のお笑いで笑いたくて私は島言葉の勉強をしています。だから、ありんくりんのネタもじゅん選手のネタも、だいたい言葉を理解して採点できると思います。芸人の皆さん、沖縄テレビのスタッフのみなさん、沖縄のお笑いを応援している人間は県外にも沢山います。準備でお忙しくされていると思いますが頑張ってください。当たったら必ず行きます。



当選の第一報はメールでした。その後で届くこの葉書が入場券の代わりになります。


放送当日1月2日の朝一便で那覇に入り、元日の琉球新報がまだ残っているコンビニを探しました。じゅん選手の対談記事が掲載されているとのことでした。


買えました(笑)なぜか沖タイはどのコンビニにも残ってたんですが、新報がなかなか見つからず。なぜだったんだろう。


観覧者の会場入りは先着順ではなく、葉書の整理番号順に建物に入るシステムでした。といっても厳密に番号順に並ぶわけではなく、10番単位で何となく並んでればそれでよし。なので、1番の前に9番がいたりといったおおらかさ。

その後、テレビ局の担当者が葉書の番号と名前をチェックしに回ってきたんですが、入場人数までチェックしてないんですよ。1枚の葉書で最大2人までのはずが、1枚の葉書で3人4人はいっていってもバレないチェック体制。おおらかです。

建物に入るのは12時半で本番が13時スタート。生放送ですから途中でトイレに立つことは困難です。ですがスタジオ近くのトイレは個室が2つしかないため、女性トイレはとても混みました。

沖縄テレビの社屋は建物の外にもトイレがあるので、不安な方は予めそこで済ませておくと安心かもしれません。

スタジオは思っていたよりもこじんまりしており、舞台を除くと、大体学校の教室程度の広さじゃないかな、という記憶です。

着席後、拍手の練習を5分程度やったでしょうか。

そしてやがて。

「本番30秒前!」「30秒前!」「30秒前!」あちこちからスタッフさんの声が響き、カウントダウンが始まりました。10、9、8、7、6、5、4・・・!

無言で担当者の手が上がった次の瞬間、舞台向かって右側の液晶テレビ画面に、鮮やかな日の出の映像が映りました。番組がテレビに流れ始めた瞬間です。


次のページ(←クリック・タップしてください!)には、彼らのネタのうちなーぐちとその標準語試訳を交えつつ、ナマで観たじゅんとすけの姿やエピソードなどを書きました!